こんにちは。ビルメンのおがゆー(@ogawayuji1)です。
2020年9月13日に電験三種(第三種電気主任技術者)を受験してきました。
半年前の意気込みはどこへやら、、見事に撃沈してきたので、不合格体験記をまとめました。
同じ失敗を繰り返さないため、今後受験される方の参考になれば幸いです。
【 ↓ 合格するとイキっていた頃のわたくし】
目次
当日の行動を振り返る
6:00 起床
朝食にいつものバナナとヨーグルトを食べ、身支度を済ませて、最寄駅までスーパーカブに乗る。
7:00 最寄駅に到着
駅ナカで証明写真を撮り、コンビニで昼食のおにぎりと非常食のソイジョイを購入
(証明写真くらい事前に撮影しておけや!)
会場最寄り駅行きの特急券を買って電車を待つ。
ここで、証明写真を貼り付けるためのハサミとのりがないことに気づき、コンビニに戻って、ハサミとのりを購入。(無駄な出費その1)
7:30 試験会場行きの特急電車に乗り込む。
案外空いていたので、ボックス席に座って、理論のテキストを読み返す。
そわそわして、頭が回らない。
ちなみに、受験の1週間前に扁桃炎(慢性扁桃炎持ちで、年平均3回はかかる)を発症し、39℃超えの熱にうなされていました。
これによって、9/7~9/12(受験前の1週間)は寝込んでいてノー勉状態
受験当日はなんとか平熱まで下がりましたが、病み上がりで頭が回らず、「今年は無理だな」とはなから諦めムードでした。(むしろ会場に行くかどうかも悩んでいたレベル)
睡眠時間を削って勉強したのが原因だと思います。
みなさん、体調管理はマジで大事ですよ!
8:30 会場最寄り駅に到着
試験会場の「西日本総合展示場」まで歩く(約5分)
なぜか、屋外に動く歩道が設置されており驚いた。
8:40 試験会場に到着
人がわらわらといる。
「管工事の予想問題はいかがですかー」と声掛けをする謎の女たちが行く手をはばむ。
同一会場で、TOEICや管工事施工管理技術検定などを行っているようだった。
試験直前に予想問題を配ったところで果たして意味があるのだろうかと思った。
8:45 自分の席に到着
受験番号を確認して、席に着く。
ライブ会場のようなだだっ広いアリーナに長机が大量に並ぶ異様な光景だった。
目の前のホワイトボードに「持ち込めない電卓」についての説明がある。
「そうそう、関数電卓は持ち込めないよねー」と思っていたら、あることに気づいた。
電卓を持ってくるのを忘れてしまった!
病み上がりで頭が回っていなかったにしても、まさか自分が電卓を忘れるような初歩的なミスをするとは思っていなかった。
急いで駅まで走り(3分)ファミマに駆け込むが電卓は置いていない。
2件目のセブンで、手帳サイズの電卓を発見。
ちょっと心もとないが、今は電卓の性能を吟味している時間はない。
急いでレジで精算し、試験会場に戻った。(無駄な出費その2)
9:15 理論の試験開始
正確には2分遅れて9:17開始だった。
1問目から、見たこともない訳わからん問題がでたが、「これが電験か~」と妙に落ち着いていた。
とりあえず解ける問題から解いていこうと考え2問目以降を捌いていく。
そうすると、案外解けるもので、順調に進んでいった。
ここで、またあることに気づいた。
先ほど購入した電卓には√の計算機能がなかった!
答えを導くために√機能が必要な問題が何問かあったが、選択肢の①から順番に2乗して、それらしい数字になるか検証していくことで難を逃れた。
10:47 理論終了
あっという間の90分だった。
電験アベンジャーズ様の解答速報ページを見ると、早速解答速報が掲載されている。
「世の中にはすごい人たちがいるものだなぁ」と感心しながら、自身の解答と照らし合わせていく。
結果は60点で、ギリギリ合格ラインに達している。
マークミスがなければ、科目合格できそうだ。
この時が、この日一番テンションが高かった瞬間であろう。
次の電力は、8月から慌てて詰め込んだ付け焼き刃の知識が全く役に立たず。
自己採点結果「50点」
機械は、この半年間で割と勉強してきたつもりだったが、過去問をひたすら解く勉強法が悪かったのか、当日の試験問題を見ても、暗記した公式をどうやって使えばよいかすら分からず撃沈。
自己採点結果「40点」
法規は、今年は易化していた。
法規の対策をあまりしてこなかった僕にも分かった。
試験が始まって、まずは問題冊子をパラパラとめくり、どんな問題がでているかざっと確認する。
その時点で、「いけるかも!」と思った。
しかし、残りの2択までは絞れるものの、肝心の正解にたどり着けない。
やはり電験。簡単に正解にたどり着けないように問題が練りに練ってある。
2択まで絞った問題をほとんど外してしまい、自己採点結果はまさかの31点。
という訳で、全体をとおして惨敗。
かろうじて理論がギリギリ科目合格してるかも、といった結果になった。
(2020年10月追記:理論だけ科目合格していました。)
不合格になった原因
1 勉強期間の設定が甘い
受験を決意したのが2020年の3月。
試験の半年前である。
世間一般的には合格までに1000時間必要と言われている電験三種
1000時間の勉強をするためには、1日3時間として約1年かかる計算だ。
しかし、進学校の理系特進クラスを卒業し、国立大学の工学部に現役合格した経験からか、自分は物理と数学が得意だから半年あれば受かるだろうと謎の自信を持ってしまった。これが失敗だった。
世間の声にしっかり耳を傾けて、なぜ1000時間の勉強が必要と言われているのか、について真剣に考えなかった。
今となってはその理由が痛い程分かる。
過去問と同じ問題が2度と出題されない電験三種については、過去問の解法を暗記するだけでは、本番の試験で戦うことはできない。
基礎的な知識を、スラスラと説明できるレベルまで理解できて、ようやく初見の問題に太刀打ちできるようになるのだ。
そのためには、じっくり時間をかけて、体に知識を染み込ませないといけない。
半年という短期間で、焦りながら、とにかく過去問の解法を暗記するといった、単純な戦法では太刀打ちできないのだ。
2 適切な勉強計画を立てていない
勉強計画を全くと言っていいほど立てていなかった。
「とにかく時間の限り過去問を解き続ける!量をこなせば後から質はついてくるだろう」といった精神論で乗り切ろうとしてしまった。
このやり方がまずいと気づいたのは8月になってからだ。
「時すでに遅し」である。
例えば、仕事が休みで、12時間の勉強時間が確保できたとして、「理論の電子理論と三相交流と静電気を10年分やる」とか具体的な目標を立てるだけで、進捗は大きく変わってくる。
目標がないと、どうしてもダラダラと勉強しがちだ。
大きな目標「電験合格」の下に中くらいの目標「理論を●月までに終わらせる、機械を■月までに…」をぶら下げて、更にその下に小さな目標「●月●日までに、電磁力を終わらせる」をぶら下げて、最終的に毎朝、「今日はここまでやる」と決めて勉強していく。
こういった地道な努力ができなければ、合格は遠ざかる一方だと感じた。
3 体調管理ができていない
勉強計画もろくに立てず、闇雲に勉強を続けた結果、8月時点で帳尻が合わないことに気づき、慌てて睡眠時間を削って、勉強時間を捻出することになった、
1日4時間睡眠で毎日勉強を続けた結果、免疫力が低下し、持病の慢性扁桃炎を発症し39℃の高熱にうなされてしまったのだ。
しかも試験の1週間前。
実を言うと、7月にも、同じように無理に睡眠時間を削って、扁桃炎にかかり、1週間程度勉強ができない期間があった。
電験の勉強を経験された方には分かると思うが、1週間も勉強を休んでしまうと、相当な知識が頭から抜け落ちてしまう。
単純に1週間分が抜けるというよりは、それを遥かに上回る量の知識を忘れてしまう感覚がある。
忘却曲線の威力は恐ろしい。
試験勉強ができるのは、健康な体があってこそだ。
自分の身体と相談しながら、無理のない範囲で勉強をすることが必要である。
4 いろんな勉強法に手を出しすぎ
難関資格と言われるだけあって、これまでの勉強法を試しても大体うまくいかない。
そうすると、他の勉強法を探し始める。ここまでは良いのだが、見つけた勉強法を少し試してみて、「このやり方は違うな」となる
いろんな勉強法に手を出しては中途半端に辞めてしまい、どれもうまくいかない。
無駄な時間を使ってしまう。
どの勉強法もうまくいかないのは、その勉強法の本質を理解せぬまま、適当に実行しているからである。
勉強法そのものを否定してすぐに別の方法を探すのではなく、一つの勉強法を少しずつ改良して自分流にアレンジし、最適な方法を見出していくことが重要だと感じた。
おわりに
以上が、初めての電験三種の受験記録です。
ひとことで言うと「自分の能力を過信して闇雲に勉強した結果、現実の厳しさに返り討ちにされた」といった感じでしょうか。
ネット上で勉強方法を調べる時にも、合格した人の声ばかりに耳を傾けて、不合格になった人の意見をちゃんと聞いていなかったのがいけなかったのかな、と思います。
落ちるのには必ず理由があります。
この記事を見て、ひとりでも多くの方が僕と同じ失敗をされないことを願います。
記憶の整理のために走り書きになってしまいましたが、来年こそは合格体験記を書けるように、失敗を活かして努力を継続したいと思います。
【2021年12月3日追記】
1年後の試験で、無事に合格することができました。
合格体験記を以下の記事にまとめました。