雑記

エアコンで部屋が涼しくなるのはなぜ?

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タイトルの「エアコンで部屋が涼しくなるのはなぜ?」への回答については、言うまでもなく、ヒートポンプサイクルによるものである。

ビルメンをしていると、エアコンに限らず、冷蔵庫や冷凍庫など、ヒートポンプサイクルを利用した機器を扱うことが多い。

ヒートポンプサイクルの仕組みをしっかり理解していないと、日々の業務でつまづきまくるので、自身の復習も兼ねて記事を作成した。

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本題に入る前に…

ヒートポンプサイクルは、「減圧機・蒸発器・圧縮機・凝縮器」の4つの機構で構成されている。

この4つの機構は、別名がたくさんあって、混乱しやすい。

というのも、私は電験三種の機械科目でヒートポンプサイクルについて理解したつもりだったが、現場の先輩たちの会話で聞いたことのない単語が飛び交って、何を言っているのか分からないことがあったのだ。

同じ機構でも、「圧縮機=コンプレッサー」「減圧機=膨張弁」などの別名があって、これらが頭に入っていないと、実際に現場で会話をするときについていけなくなってしまうので、覚えておこう。

また、ヒートポンプサイクルを理解するために絶対に必要な予備知識がある
以下の5点だ。
ここを理解していないと、以降の説明がチンプンカンプンになってしまうので、先に復習しておこう!

【予備知識】
①熱は高温から低温へ移動する
②物質は圧縮すると高温になり沸点が上がる。
③物質は減圧すると低温になり沸点が下がる。
④物体が蒸発する時、周囲の熱を奪う(気化熱)
⑤物体が凝縮する時、周囲に熱を放出する(凝縮熱)

これら5つの、物質が持つ性質をうまく利用して熱を移動させることによって、部屋を涼しくすることができる。


前置きが長くなってしまったが、ここから本題に入る。

以下の図は、ヒートポンプサイクルを簡易的に説明したものだ。

ただ、いきなり見てもゴチャゴチャしてよく分からないと思うので、順を追って説明していく。

今回は、エアコンで室内を涼しくすることを考える。

先ほど説明した「4つの機構」が配管で繋がれていて、その中を「冷媒」が時計回りに循環している。

それでは「減圧機」から順に説明していく。

減圧機

膨張弁/エキスパンションバルブとも言う。

図を見ると、減圧機を通過する前の冷媒は、50℃の液体である。

このままでは室内が暑くなってしまいそうだ。

そのため、冷媒を減圧して、温度を低く(50➡5)し、沸点を下げる(50➡10)【予備知識③】

なぜ沸点を下げる必要があるか、については、次の「蒸発器」で説明する。

減圧機を通過した後の冷媒は5℃の液体になったので、なんだか室内を涼しくできそうだ。

「5℃の液体でどうやって室内を涼しくするか」について、次の蒸発器の項目で説明する。

蒸発器

冷却用熱交換器/エバポレーターとも言う。

「蒸発器」はエアコンの室内機の中にある。

ここで、5℃まで冷えた冷媒に室内の空気(例えば30℃)を触れさせる。

熱は高温から低温に移動する性質がある【予備知識①】ため、
30℃の空気は温度が下がる…A
5℃の冷媒は温度が上がる(今回の例だと10℃)

冷媒の沸点は10℃なので、冷媒は蒸発する(液体から気体に変化する)

物質は蒸発する時に周囲の熱を奪う【予備知識④】ため、
30℃の空気は温度が下がる…B

AおよびBによって、室温を下げているのだ。
(気化熱の性質も利用して効率を上げている)

「エアコンで部屋が涼しくなるのはなぜ?」の理由はここで分かったことになる。

ただ、室内から奪った熱を放出しなければ、冷媒の温度は上がる一方なので、室内を涼しくできなくなる。

それでは、室内から奪った熱を放出する方法について、残りの2つの機構で説明していく。

圧縮機

コンプレッサとも言う。

蒸発器で室内を涼しくしたことで、冷媒の温度は5℃から10℃に上がった。

いま、この5℃分の熱を放出しようとしている。

しかし、熱は高温から低温に移動する性質があるので、外気(例えば35℃)よりも冷媒の温度(現在10℃)が低いままだと、冷媒の熱を放出できない。

そのため、圧縮機で冷媒を圧縮し、温度を高く(10➡80)し、沸点を上げる(10➡50)【予備知識②】

凝縮器

放熱用熱交換器/コンデンサとも言う。

冷媒の温度は80℃となり、外気(35℃)よりも高くなった。

熱は高温から低温へ移動する性質があるため、
80℃の冷媒は温度は下がる(今回の例だと50℃)…C
35℃の外気は温度が上がる。

ここで、冷媒の沸点は50℃なので、凝縮する(気体から液体になる)

物体は凝縮すると、熱を放出する【予備知識⑤】ため、更に冷媒の温度が下がる…D

CおよびDより、冷媒の温度が下がっていることが分かる。
このようにして、室内から奪った熱を室外に放出するのだ。
(凝縮熱の性質も利用し効率を上げている。)

以降は、また減圧機を通過し、同じサイクルを繰り返すことになる。



以上が、エアコンで室内を涼しくする仕組みについての解説である。

説明に使用した冷媒の温度はあくまで”例え”なので、使用する機器によって異なることに注意してほしい。

また、初学者の方については、恐らく1回読んだだけでは分かりづらいと思う。

何も見ずに人にスラスラ説明できるようになるまで、何度も繰り返し読み返していただきたい。(説明する相手がいなければ部屋の壁でもいい)

冷蔵庫や冷凍庫でも同じような仕組みが使われているため、きっと、あなたのビルメンライフに役に立つはずだ!



参考にしたサイト様
・【ゆっくり解説】なぜ冷房は涼しいのか-エアコンの原理-(https://www.youtube.com/watch?v=X2pvn5gA3Eo)
・どうやって冷やしている?意外と知らない冷蔵庫の仕組み(https://dime.jp/genre/793994/)

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