ビルメンをやっていて、日々耳にする言葉の一つに「資産区分」というものがあります。
資産区分とは、平たく言うと、ビル内で使用している照明器具や什器などの所有権が誰にあるのか(例えばテナント側にあるのか、オーナー側にあるのか)という区分のことです。
仮に、ビルに入居しているテナント店員から「棚什器の照明用の蛍光灯が切れてしまった」と連絡があったとします。
この時、オーナー資産の什器であれば、基本的にはオーナーが用意した蛍光灯を私たちビルメンが交換することになります。
しかし、テナント資産の什器であれば、基本的にはテナントが蛍光灯を用意し、テナントが交換します。
(オーナーとビル管理会社との契約に含まれている場合や、契約に含まれていないとしてもサービスとして、テナントが用意した蛍光灯をビルメンが交換するケースもあります)
ここで、什器の資産区分をよく確認しないまま、テナント資産の什器であるのに、オーナーが用意した蛍光灯を誤って使用して交換対応してしまって問題になることが考えられます。
なぜなら、オーナーは自身の資産である什器のために蛍光灯を用意していたのに、その蛍光灯がテナントの資産である什器に使用されてしまうと、単純に損をしてしまうからです。
未経験からビルメンに転職すると、初めのうちは管球交換のような簡易な仕事から覚えていくことになりますので、やもすると気を抜いてしまうこともあるかもしれません。
しかし、管球交換のような簡易な仕事であっても、資産区分のような重要な確認事項が潜んでいるケースが少なくありませんので、気を抜かずに対応しましょう。
勤務する建物によっては、資産区分を全く気にしなくても良い場合もあるかもしれませんが、長くビルメンをやっていこうと思っている方にとっては、覚えておいて損はないと思いますので、頭の片隅に入れていただけたら幸いです。